介護士の身体的負担への対策

介護の仕事を始めるようになり、身体的負担を痛感している人は少なくありません。着替えや食事、入浴といった介助をする時は思いのほか関節に負担がかかります。介助をする時は相手に動く意思があるかどうかで、介護士の負担は大きく変わります。自分から動こうとしない人の介助をするには、相当な体力が必要になるのです。負担は関節に蓄積する性質があり、放置しておくと痛みへと変化します。関節に負担がかかると可動範囲が狭くなり、介護の業務に支障が出てきます。筋肉疲労と比べて解消しにくい性質があるので、慢性化して年間を通して痛くなる人は多いです。

特に寒い季節に痛むという声が多いので、身体を冷やさないように注意しましょう。冷え性は痛みを増幅させるだけでなく、ストレスの原因にもなります。ストレスは心身のバランスを崩す要因となるので、ストレス対策はしっかりと行っておきましょう。ストレスが蓄積してくると、疲労や痛みの解消がうまくいかなくなるからです。身体的負担を軽減するには、筋力を高める方法が役立ちます。筋力が強化されると関節の負担を軽減できるので、腰痛や膝痛などを抑制できるのです。介護士の職業病である腰痛は、ひとたび発症すると改善に時間がかかります。人間の身体は痛みを感じると、痛みのない部位に負担を分散させるように意識が働きます。それにより今まで痛くなかった部位にまで、痛みが及んでしまう可能性があるのです。関節痛に悩まされている人は、ウォーキングや筋トレを積極的に行ってみましょう。